高天神城大手口の南域で山城発見


『静岡県の城跡-中世城郭縄張図集成-』(西部・遠江版)の調査・編纂事業は、平成25年度から始まっている。今年は、東遠地方(吉田町・牧之原市・御前崎市・菊川市)と中遠地方の森町・掛川市域で進め、特に調査委員全員で旧大東町の高天神城周辺の城砦群を再調査した。まだ、調査域の半分程度であるが、下土方地区と岩滑地区の二か所で山城の発見を見た。ここでは、下土方畑ヶ谷で確認した「茂平地砦」を取り上げたい。

茂平地砦(左丘陵) 下土方畑ヶ谷には「畑ヶ谷砦」が知られ、その西の「茂平地」地名の丘陵上(写真左側)に存在。写真右側は高天神城西の曲輪・高天神社から南に延びる支尾根で、近くに「門口」地名があることから大手口を押える位置関係にあった。

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大仙山城(西原小屋)の遺構を発見!

大仙山城

大仙山城

伊豆半島の付け根に位置する函南町畠毛字岩山の大仙山城(標高180m)は、『静岡県の中世城館跡』(1981年 静岡県教育委員会)や『ふるさと古城の旅』(1998年 水野茂著)に取り上げられているものの、その縄張り構造については当時の調査域が山頂部中心の狭い範囲だったためか明確な城郭遺構はなかったと考えられていた。

さる6月5日、本会理事で裾野市に住む宮川茂美さんは、友人である相模の原明利さんとともに、この要害・大仙山城の悉皆調査を敢行した。その結果は目を見張るもので、山頂から南東側を急斜面で下った尾根按部に明確な二つの堀切と平場・土塁を発見。さらに山頂の北尾根の中腹に出城(北砦)と思われる曲輪とその谷側に石積みされた井戸跡を、また、南尾根の先端にも小砦跡(南砦)を発見する快挙を成し遂げた。現地は峻険な地形で人を寄せ付けない山容のため、これまで調査を阻んできた感があったが、二人の果敢な連携調査により大仙山城の全容が明らかになってきた。

宮川さんからの精査依頼を受けて、水野会長・望月副会長・小川理事が6月15日に現地の確認および縄張作図を行ったが、以下に、水野会長がまとめた考察を掲載する。(平井)

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本川根町千頭の標高1,210mに砦遺構発見!

平成15年(2003年)に刊行された『本川根町史』通史編1・第一章「遠江国山香庄と駿河国徳山」に、「山香庄マトお尾羽」(251頁)について述べられている(執筆者:大塚勲氏)。

本川根町千頭の敬満大井神社所蔵の鰐口の銘について、昭和7年(1932年)発行の『静岡県史料』第一輯を引用して解説しており、鰐口に刻まれた「大盤神社」が、千頭駅から北西に延びる山岳稜線を4〜5 km登った標高1,000m付近の「マトウハネ」にあったと記している。さらに興味を引いたのが『ここには城が構えられていたとも云われていて、北側斜面の字が「城下」となっている』のフレーズだった。

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周智郡森町「森之城」に新城を発見!

昨年7月に、『静岡県の城跡—中世城郭縄張図集成—』の(中部・駿河国版)が発刊されました。各地からの好評もあり、次の(西部・遠江国版)発刊はいつなのか、多くの問い合わせもありました。

実は、当会では創立40周年に合わせた「歴史シンポジウム・イン静岡」を11月23日・24日に開催しましたが、早くも翌12月からは遠江国である牧之原市の「龍限山城」、そして森町の「森之城」・「朝比奈氏屋敷」の現地調査を実施しています。ここでは、取分け興味深い森之城調査について紹介したいと思います。

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