富士・沼津・三島3市博物館共同企画展「駿東・北伊豆の戦国時代」開催のお知らせ

三島市郷土資料館では「北条五代と山中城」がメインテーマで平成28年10月15日(土)~平成29年1月22日(日)まで沼津市明治史料館では「駿豆争乱 国境の攻防」がメインテーマで平成28年11月12日(土)~平成29年1月29日(日)まで富士市の富士山かぐや姫ミュージアムでは「三国同盟とその周辺」がメインテーマで平成28年12月17日(土)~平成29年2月26日(日)まで開催されます。

関連講演は、三島市は既に終了(11月13日 黒田基樹氏)しましたが、沼津市は1月8日(日)14:00~ 則竹雄一氏が「戦国の争乱と沼津-境界の戦国史-」という演題で、富士市は1月29日(日)14:00~ 松本将太氏が「大宮司富士氏と大宮城」という演題で行います。申込み方法など詳細は、両博物館のホームページをご覧ください。

 

第253回見学会「新見解による信玄・勝頼の久野城攻め」参加報告

久野城東側にて

久野城東側にて

久野城本丸跡で水野会長の説明を聴く参加者

久野城本丸跡で水野会長の説明を聴く参加者

高平山砦北側にある遍照寺(本堂及び大仏の裏側に土塁が残存)

高平山砦北側にある遍照寺(本堂及び大仏の裏側に土塁が残存)

発掘で確認された高平山砦南部の堀跡付近にて

発掘で確認された高平山砦南部の堀跡付近にて

11月20日(日)、前日の雨も上がった晴天の下、第253回見学会「新見解による信玄・勝頼の久野城攻め」が予定どおり開催されました。見学会は、バスの定員を上回る36名の参加者があり、一部の方は自家用車で移動をお願いするほどの大盛況の見学会となりました。

一行は、まず今回の見学会のテーマの「標的」となった久野城を見学しました。同城は袋井市の教育委員会によって発掘調査及び整備が行われており、見学しやすい状態になっています。同城は織豊期に豊臣系大名の松下氏が入った際に大規模に改修され、江戸初期に北条氏重により徹底的に解体が行われているため、それ以前の状況を伝える遺構はわずかですが、それでも16世紀後半に武田軍と徳川軍が対峙していた際の位置付けを確認することができました。

 

次に、本庄山砦跡の麓を通って以前発掘調査で発見された大規模な横堀跡を見学した後、最近水野会長らによって発見された高平山砦跡に向かいました。同砦跡の北側には江戸時代に造られた大仏のある遍照寺があり、一行はそこで昼食をとりました。その遍照寺の本堂北側には、城郭に関連するものかどうかわかりませんが、土塁が残存しています。

昼食後、森町教育委員会の北島恵介氏の案内で、いよいよ高平山砦跡の現地へ。砦跡のあった丘陵上は弥生時代の集落遺跡や古墳群があり、古くからの人間の生活の跡がみられました。それらを横目に見ながら南側へ行くと東西に少し窪んだ場所があり、北島氏がそこを試掘した結果、堀状の遺構が出てきたとのことでした。そして更に南に行き、東側の斜面下を見ると、大きな「横堀」がありました。本庄山砦の発掘調査の際に発見された横堀と類似しており、高平山砦は武田信玄・勝頼が元亀~天正年間に久野城攻めの拠点として築いた砦である可能性が考えられます。

高平山砦南東の横堀(!?)

次に、飯田城を見学しました。この城は、当初は今川氏の被官である山内氏の居城であったということですが、同氏が徳川家康に滅ぼされ武田信玄が遠江に侵攻した後は、徳川軍・武田軍の陣城として活用された可能性が高い、とのことです。参加者は水野会長の説明を聴きつつ、土塁や堀切、虎口など見応えのある遺構を丹念に観察していました。

飯田城物見曲輪の説明板前で水野会長の説明を聴く参加者

今回は、元亀~天正年間における武田・徳川両軍の城郭遺構を訪ねた見学会でしたが、高天神城の攻防とはまた一味違った両軍のせめぎ合いの様相を垣間見ることができ、充実した見学会であったと思います。

(文責:望月保宏)

テーマ展「井伊直虎と湖北の戦国時代」&特別講座ご案内

浜松市博物館主催のテーマ展「井伊直虎と湖北の戦国時代」と特別講座のご案内です。

  • テーマ展:平成28年12月17日(土)~平成29年4月9日(日)
    ・前期 遠江の国衆 井伊氏  ~平成29年2月19日(日)
    ・後期 遠州忩激と直虎の活躍 平成29年2月21日(日)~
  • 特別講座
    第1回講座
    1月22日(日)今川氏から見た井伊氏』 大石泰史氏 大石プランニング主宰
    第2回講座
    2日(日)井伊直虎をめぐる人々』 夏目琢史氏 一橋大学助教
    第3回講座
    日(日)『井伊氏系譜の史実と虚講』 野田浩子氏 彦根城博物館学芸員
    時間 午後2時から午後4時まで
    会場 浜松市博物館講座室
  • 定員 各回70名(要申込み・応募者多数の場合は抽選)
    ※博物館観覧料が必要となります。(参考 大人300円)
  • 申込方法
    往復はがき/「往信用裏面」ご希望の講座名・住所・聴講者氏名・電話番号
    「返信用表面」郵便番号・住所・氏名を明記の上、お申込みください。
    ※往復はがき1通で1名様の申込みが必要となります。(講座ごとの申込みとなります)
  • 締切り/第1回講座 1月7日(土)必着
    第2回講座 1月28日(土)必着
    第3回講座 2月18日(土)必着
  • 申込先/〒432-8018浜松市中区蜆塚四丁目22番1号
    浜松市博物館「井伊直虎特別講座」係  

第253回見学会ご案内

新見解による信玄・勝頼の久野城攻め
本年7月の「ふじのくに山城セミナー」においては、水野会長からセンセーショナルに報告された「山城からみる森町飯田地域の戦国史」と森町教育委員会の北島・加藤両氏の卓越した講演による「森町内の城館の所在」が好評であった。今回の見学先・森町飯田地域では、2つの城跡が発見されたことで、既存の城跡と合わせ7つもの山城が密集していたことになる。当該地の戦国史をたどれば、元亀3年(1572)以降、武田信玄の遠江侵攻による徳川家康との熾烈な境界紛争が史料文献上からも明らかにされている。新発見の城跡についての位置づけであるが、まず一つは、武田軍による久野城攻めに際して築城した可能性が挙げられ、もう一つは、天正3年長篠の戦い以降の、徳川軍が有利に進める軍事行動での活用が見えてくる地域である。この2点をテーマに、参加者も注目できる現存遺構とその年代観や運用主体者の考察・検証など、大いに楽しめる見学会となろう。
本会が進める『静岡県の城跡』(西部版)に伴う調査成果としても高く評価できる内容ですので、会員諸賢には是非ともご参加いただきたいと思います。
■実施日:平成28年11月20日(日曜日) *小雨決行
■見学先:袋井市 久野城・本庄山砦
      森町 高平山砦・飯田城・飯田古城
〔脚力レベル: 2/5 ★★☆☆☆ 〕
■参加費:5,000円 当日バス内で集金
■乗り物:市沢バス〔集合場所:静岡駅南口・ロータリ交差点付近〕
※西部地域の方は、袋井駅北口集合(午前9時30分頃)が便利です。
■身支度:ハイキング程度の服装(滑りにくい靴・雨具)・弁当飲物類
■担 当:水野会長・乘松理事・各務理事  特別指導:北島恵介氏(森町教育委員会)
■締切り:募集定員になりましたので締切りました。
■日 程:※メールには必要事項および乗降希望場所を明記してください。
8:00 静岡駅南口出発 → 東名・静岡IC → 8:35 焼津IC → 8:55菊川IC → 9:20 袋井IC → 9:40 JR袋井駅北口 → 10:00 久野城 → 本庄山砦 →高平山砦(遍照寺境内で昼食)→ 飯田城  → 飯田古城 → 16:00 飯田城出発 → (帰路)
16:20 JR袋井駅 → 16:40 東名袋井IC → 各IC →17:40 静岡駅南口帰着